町田康「浄土」

作風がパンク認定を受けて以来、大分小説自身の中身もそれに近づきつつある町田康ですけど、「犬死」あたりは「パンク侍斬られて候」あたりの流れを踏襲したという感じで、僕は好きになれません、というよりもラストに「自分の群像」なんてコテコテの文学作品を置いてくるあたり、彼も文壇に取り込まれたんですね、なんて思ったり思わなかったり。

非常に影響を受けた作家であるし、あまり評価は良くないけど「けものがれ」辺りの不条理的人生最悪世界に惚れた僕としては少しばかり戴けない、あー町田様も枯れたかな、なんて考えたりもして、買うのやめよお金の無駄だから、とか頭では納得するけど、次も買う、これこそ矛盾ですか。