商店街

今日、たまたま渋谷区の調査をしていて域内の商店街をチェックしていた。渋谷区には大小数十もの商店街が存在している。商店街とは不思議なものだ、寂れてゆく運命にも関わらず、区の発行するガイドではかなりクローズアップされており、大きく扱われていた。すると、何やらそわそわする感覚に襲われよくよく観てみると、見慣れない名前だったり、また見慣れ過ぎている名前を発見した。そのいくつかを紹介しよう。


まず、「スペイン通り商店街」。

そう、その名の通り、かの有名な渋谷スペイン坂のことである。



(スペイン坂参考画像)

パルコやその下のレディオスタディオ、そしてシネマライズなど、最先端、それでいて少しサブカルな印象を与えるオシャレ過ぎて私なんて近寄れないあのスペイン坂である。それが実は「商店街」であったという衝撃。近頃「商店街復興計画!」なるプログラムなどをテレビジョンで見かけるが、この商店街はまず寂れてすらおらず、毎日のように賑わっている。各地の寂れた商店街も、スペイン坂を見習えばよい、ということだ。


また、同じ様な理由で「マークシティ商店街」も異質だろう。



マークシティ参考画像)

これもかなり謎である。

マークシティといえば渋谷駅、特に井の頭線と接続する駅ビルであり、百軒店付近の入り口前では通るたびにランク王国の取材が行われているし、ウィキペディアによれば「二十代女子OLをターゲットにしている」とのことなので、ちょっとハイソで夢と希望が詰まったレストランとショップが溢れている素敵な空間だ。さらに、上の階はオフィスになっており、多くの会社が犇めき、爆発するOLたちの、O(オフィス)L(ラブ)!

そんなマークシティが商店街なんて信じられない。


極めつけは

「笹塚ショッピングモール21(トウェンティワン)商店街」

である。

これに至っては、ショッピングモールが先に出ているにも関わらず、最後に「商店街」を取ってつけたような感慨すら抱かせる横暴さである。まるで「頭痛が痛い」のレベルであり、普通であればまず「トウェンティワン」というネーミングセンスのなさに目が向くところであるが、もうそんなことを忘れさせてくれる「笹塚ショッピングモール(トウェンティワン)商店街」。私は、そんな、行政の補助金目当てに商店街として登録する彼らを応援したいと思う。