黒猫・白猫

黒猫白猫 [DVD]

アンダーグラウンド」でカンヌを受賞し一気にメジャー化した「エミール・クストリッツァ」監督作品。持ち味は変わらずジプシーを主眼に置いたものですが、今回は喧騒と音楽を融合させた人間喜劇、殆どの出演者を本物のジプシーが演じる綜合的な雰囲気と、仏映画を思わせるような情緒溢れる笑いに魅了されました。

題名が「黒猫 白猫」なのにも関わらず殆ど猫は関係なく、ほんの何シーンしか出てこない始末なのですが、勿論猫はメタファーになっていて、一番簡単分け方としては「黒猫=悪」「白猫=善」なのですが、まぁこれは安易過ぎる。

いったい何を表しているのかは実際見て感じて欲しいのですけど、対照的な人間、それまでの人生では全く相容れない筈の人間同士が、奇妙な関係性で繋がれ友情或いは恋に発展していく様は非常に上手い、構図や音楽も良いがシナリオの爆発力は圧倒的でした。

ただちょっと長く感じる。