埴谷雄高「死霊Ⅰ」

たまたま神保町の古本屋を回っていた時に見つけた「死霊」の初版本、四章まで買いましたが、その後文庫化されたのを知って悲しみまして(本当は喜ぶべきなのですが)読んでいなかったのですが、やっと昨日読み始めました。

一章を読了したのですが、正直今のところ何を言っているのかが判っていません、単なる形而上学的な根本原理を探る小説としても読むことが出来るのですが、それだけでは確実にない。カラマーゾフの兄弟を模し、小説的な意味合いからは夢野久作をイメージさせます。

存在と本質を暴き、壮大な比喩を「家」や「外観」に置いた構造は、恐らく何度も読まなくては理解に及ばないと思いました。勝負はこれからですね。