あの夏、一番静かな海

北野武。「ソナチネ」→「HANABI」→「BROTHER」→「DOLLS」→「座頭市」と観てきまして、段々可哀想な作品になっていく北野武の姿を追ってきたわけですが、一度戻ってみましたらやはり素晴らしかったです。この辺りの彼の才能には目を見張るものがありますね。

ラスト近く、車で長い道をずっと走り去っていく場面などは、深く考えさせられます。人の死ですら何事もなく過ぎ去っていき、日常は続いていく、そんなこと。「LIFE GOES ON」ってところでしょうか。

ただ気になったのはやはり女性の捉え方。非常に古い。男の人に文句も言わずついてまわり尽くす。まぁ、毎度の事ですが、どちらにせよこういう女性が日本人的な美徳なのかな、とも思います。恐らく、フェミニストを気取りまして女性の人権がどうのこうの言っている男性の方も、こういう女性に惚れます。