統計学から観た印象論

タバコとクルマとファストフードと健康問題


http://d.hatena.ne.jp/ululun/20080118


特にid:fake24氏の肩入れをするというわけでは全くないし、煙草の話とかどうでもいいのだけれども、id:ululun氏がこだわる【統計情報を調べてから】という言い分には少なからず無理な点があるということを少しだけ。もちろん統計情報は重要。しかしながらそれだけでは語れない。

まず氏は


http://stpeteforpeace.org/real.threat.html

を転載することで、肥満による死が第八位で喫煙の方が完全に害悪である、という論調を展開しているのだが、一位が【心臓病】による、って明らかに書いてある。私はあまりソースにwikiを利用するのは好きではないのだが(実際平均4つほどの間違いがあるというのは有名)、心臓病の項目によると、アメリカ心臓病協会は、フライドポテトを制限する勧告を出すなど、ファーストフードの危険性をあげている。ただ、最後に喫煙についても触れてるから、これはどっこいどっこいということかな。項目的には圧倒的に食物の割合が多いが。


さらに氏は、スーパーサイズミーに言及した上で【喫煙に比較してファストフードの良いところは「食べない」という選択が出来る点である】と書かれているけど、これはスーパーサイズミーを観ていないと考えてもいいのだろうか。いちいち映画についてwikiを引用してアレコレ言うのは、もうどこが統計的なのか全く理解出来ない。しかもwikiだし。まさか観ていないというわけではないと信じたいが。

スーパーサイズミーが映画の中で少なからず主張していたのは、氏の言う、赤毛にピエロメイク黄色のつなぎを着た男が、子供たちの遊戯場を作るなど積極的にハンバーガなどを子供たちに提供することによって、幼少時代からファーストフードを摂取することが習慣化し、アメリカ人に肥満をもたらしている、ということだ。子供にも【食べない】という選択は出来るかもしれないが、そういった害を認識していない人に選択を迫ることは出来ない。

もちろん、スーパーサイズミーが極端な例であるのは判るにしても、なんだろう、なんでもかんでも統計統計言っても始まらないんじゃないか、ということ。例えば映画なら映画を観て得た、統計なんかとはかけ離れた部分にある印象や、作者の意図があるのだし、そういうのももう少しばかり大事にしてもいいのではないだろうか。



参考:


http://d.hatena.ne.jp/fake24/20080118