冬と感じたのは別に寒くなったからであるとか乾燥してきたからであるとかではなくて、やはりそれは空気が研ぎ澄まされてきたからであると思う。バルコニに出て空を見上げると幾つかの星が輝いていて、あぁ確かに冬という季節がまたやって来たのだなと感じたりする。

真夜中のバルコニでちょっとした感傷に浸って満足したはいいのであるが身に染み入る寒さに鳥肌やらなんやらが立ってきたしいい加減暖房器具無しでは生きていけないので、押入れの奥にしまっていた電気毛布を取り出す。多くの方々はガスヒータやらエアコンディショナなどで防寒をするらしいのであるが、どうも乾燥していけないので私はもっぱら電気毛布である。勿論窓は開けっ放し。電気毛布に包まっていれば外気の気温など気にもならない。友人が訪ねてきたときなどは多少冷めた目で見られるが、私はベッドから出ないでいられるので厳かな引きこもり生活を満喫できるという寸法である。

朝酷く学校へ行く気が失せるのを除けば電気代も殆ど掛からずに暖かい思いを出来るので是非皆様にもオススメしたいのであるが、なんだか夏も似たようなア廃人生活をしていたような記憶があるのはきっと気のせいに違いない。