BGM「JAM」
外国で 飛行機が 堕ちました
ニュースキャスタは嬉しそうに
乗客に日本人はいませんでした
いませんでした
いませんでした
僕は何を思えばいいんだろう
僕は何を言えばいいんだろう
こんな夜は 逢いたくて
逢いたくて
逢いたくて
ギリシャの山奥に飛行機が堕ち121人の方々が逝去してしまったようで、テレビでは搭乗者の遺族が「お母さんはどこ!」と涙を流しながら喚いている映像が至るところで流されており、ニュースキャスタは狂ったように訃報を告げ、嬉々として日本人の不在を叫ぶ、そんな時は少なからずヒューマニズムに浸ってしまう、例えそれが単なる非現実だったとしても。
どうやら問題は空調システムにあったようで、飛行機が墜落する以前に、既に殆どの搭乗者が凍死などによって死亡してしまっていたようでして、その直前にメイルを送っていた方がいたそうです、曰く、
パイロットが青くなった
凍えるように寒い
いとこよ
さよなら
私は想像する、死を確実に覚悟しメイルを従兄弟に送る一人の人間の最後を、そしてその短いメイルを受け取り、冗談に違いない、と思いつつも最愛の人間の死を感覚的に知った人間の心境を。
そうやって私も、死を感じ取った最後の瞬間、誰に知らせようか考える。
→http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20050815AT1G1402A14082005.html