安息日

安息日には何もしてはいけないという約束、遠い昔僕の前世が神様と交わした小さな約束、それを堅く守り続ける僕は素晴らしい人間だと思います、でもたまには空の下へ飛び出て世の中のあらゆる喜びを満喫してみたい、そんな感慨もあります。

ということでビリヤードをしようかと思いまして近くの玉撞き場へ、お金を払って球を並べキューを構えてジッと球を見据える、肘は直角、力をスッと抜く、そして3・2・1、パンッ。呆気なく散らばる九つ+一つの球。球同士の繋がりなんてこんな非力なショットで崩れてしまう。

日曜日の気だるさを散りじりになっていく球に重ねて、僕は沈んでいく。